ペケの方に向かった俺達だが、エリィとユリがいない。

「あれ?2人は?」

シュートがペケに聞く。

「2人は今トイレでお着替え中~。」

「なるほどね。」

2人は衣装に着替えているらしい。

「お前は着替えないの?」

とミラーがペケに聞いた。

するとペケはミラーの横をガッチリキープして体を近づけ、

「私はミラーさん達が来るってゆうからお出迎え!」

とミラーの顔を見ながら言う。

「そっか、サンキューな!ってゆうかペケ、今日の俺イケてるっしょ!?」

ミラーは両手を広げてペケにアピールした。

「…う…うん…イケてる…?」

さすがのペケも気持ちに任せて乗っかることも出来ないようだ。

するとキンギョが

「ミラーさん、今日モテるらしいよ。」

とペケに言った。

するとペケは少し眉間にシワを寄せながら

「ミラーさんチャラ~い!やっぱりダサ~い!」

と声を大きくして言った。
どうやらミラーがモテようとしてるのが気に食わないようだ。

そんな話をしてるうちに2人が着替えを済ませて戻ってきた。

2人は俺らにおはようと言うより先にミラーを見てしまったらしく、

「ははははは!何その格好!?チャラ~ッ!」

とメイクが崩れんばかりの大笑いをした。

ミラーはあまりに笑われるためか、

「いやいや、イケてるっしょ!?」

と声を大きくした。

俺達は改めてミラーのファッションを見て、

「…残念!」

と声を揃えた。

「お前等に俺のイケてるセンスなんてわからないんだよ!」

と、ミラーはすねてメニューを見だした。

「じゃあ私着替えてくる!」

とペケはトイレに行った。

シュートとユリは隣に座り、仲良くメニューを選んでいる。

エリィは俺の向かいに座り携帯をいじっている。

「そう言えば彼氏は?」

俺はエリィに聞く。

「1時過ぎに来るって。」

「へぇ~、早く会ってみて~!」

と俺は期待を丸出しにして言った。

「そんなに期待されても大したリアクションできないよ。」

とエリィは心なしか暗く言った。

俺はエリィと彼氏の間に何かあった事を察した。