一週間後、clearのショーを見に行くため俺、ミラー、シュート、キンギョの４人は会場となるCLUBの近くの駅で待ち合わせた。

俺がつくと、シュートとキンギョがもうついていた。

「おはよー。」

と俺も合流してミラーを待った。

しばらくすると、

「ぃよっす！」

といつものテンションでミラーがやってきた。

黒いハットに黒地に金色の総柄パーカー、ご丁寧にサングラスまでかけている。

ミラーは普段の練習の時の気の抜けた練習着とは見違えるほどのお洒落（？）をして現れた。

「何その格好！？」

とシュートがすかさずツッコむ。
隣にいたキンギョも俺もあまりの違いに笑った。

「俺いつもこんな感じだよ？」

と平然とミラーは言う。

どうやらミラーには半年に一度、「流行りday」とゆう自分なりに流行りを取り入れたお洒落をする日ものがあるらしい。

「どうせクラブ入ったら着替えるでしょ？」

と俺が言うと、

「俺は今日モテるから！」

と全力で返された。

「キンギョ、どう？」

俺はキンギョに振ってみた。

「いや…まぁ…頑張って下さい。」

と心の片隅にも思ってないことを全面に押し出して答えた。

シュートと俺はそのキンギョの答えにまた笑った。

「マジ今日は絶対モテる気がするんだよ！」

それでも強気なミラー。

シュートは半分笑い、半分呆れながら、

「わかったわかった！とりあえず行くよ。」

とミラーの肩を軽く叩きながらクラブの方向に歩き出した。

ちょうどタイミング良く俺の携帯がなった。

「もしもし～」

「あ、マッシュ？今どこ？」

エリィだ。

「今そっちに向かってるよ。」

「わかった、じゃあクラブの向かいのファミレスにいるから来て～。」

「わかった～。じゃね。…エリィ達、ファミレスにいるって。」

電話を切り、居場所を伝えるとミラーが、

「ファミレスかぁ、ちょうど腹減ってたんだよね！」

と足を早めた。

俺もシュートもキンギョも食べていなかったため、つられて足を早めた。



エリィ達のいるファミレスに入ると奥から

「こっちこっち～！」

と甲高い声が耳に飛び込んできた。

声が飛んできた方を見ると奥の窓際のボックス席でペケが手を振っていた。