握る手に立ち上がらされ、私の涙は止んでいた。





温かい瞬の手が、罪なわけない。
これは、救いの光なの。




「行こう」




私は頷き、瞬の手を握ったまま車に乗り込んだ。





初めて差し伸べられた手の温もりは、




今まで知らなかったほど温かくて、愛おしく感じる。





この手を私は穢してしまったけれど、それでも今はいいと思いたい。





守ってくれるといった彼を




私も私なりに守りたいと思った。





弱くて、不形成で歪な関係





それでも、歪な光でもいい




私にとっては救いの一筋なんだから




私は瞬と一緒に生きる。