瞬の家に着くと、重い空気で私たちはソファーに座った。






あの男は、働きもせず母親を騙しながら、他の女とも遊んで、どんだけ最低な男なんだろう。嫌いでも、母親に憐れみを感じた。






そして、瞬といる事がバレてしまったのが、最大の難点だ。






あいつは瞬の顔を覚えていた。






「ごめんね、瞬ちゃん。あいつに、バレちゃった…」







罪悪感でいっぱいだ。そして、あいつが今後なにしでかすのか、杞憂してしまう。






「真白が謝る事じゃないよ。無事で良かった」






そう言って微笑む瞬の顔にも、不安は拭えない。






「あいつは、瞬ちゃんを知ってた。これから何かしでかすよ…」







私のせいだ。どうしてこんなに、いろんなことが上手くいかないんだろう。






私は、大切な人の側にいたいだけなのに、すぐに、邪魔がはいるのは、私は助けを求めてはいけないからなのかな。







自己嫌悪に陥る私を、瞬はそっと抱き寄せてくれた。