あたりはどんどん暗くなって来る。
気温も下がって来た。
どうしよう…
私、どうなっちゃうんだろう?
海外は、日本みたいに治安も良くないって聞く…
頭に浮かんだ恐ろしい想像に、さらに不安が増して涙が勢いを増す。



もしかしたら、天罰が下ったのかもしれない。
楽がしたくて…今の悲惨な生活から抜け出したいがために、こんな不自然な結婚を承諾したから…



そんな邪な考えをしたから、今、こんな目に遭ってるのかもしれない。
お母さん…神様、ごめんなさい!
どうか許して下さい!



って、まただ…
私は、今の辛さから逃れようとしているだけ。



こんなに精神力が弱かったら、他人の悩みを引き受けることなんて出来ないよね。
私がなかなか占い師になれないのは、占いの技術がどうこうっていうよりも、こういう気持ちの弱さのせいかもしれない。



あぁ…カードを持ってくればよかった。
カードを引けば、どんな時でも少しは気分が楽になるのに。
…って、それじゃあ、まるで占いジャンキーだ。



そんな取り留めのないことを考えて、めそめそしてたら、不意に肩を叩かれた。