(う~ん………えっ!?)



次の日、目を覚ました私は、あたりの様子に一瞬、戸惑った。



(あ、そっか…)



そうそう…昨夜、那月さんの家に泊めてもらったんだと思い出し、ほっとする。



(なぬ!?)



時計を見たら、もう昼近かった。
初めて会った人の家に泊めてもらったというのに、なんて図太い…
我ながら呆れてしまった。



洗面所で顔を洗い、それなりに体裁を整えて居間に行った。



「……ずいぶん遅かったんだな。」

「す、すみません。なんか疲れてたみたいで…」

言い訳にもならないけど、そんなことを言って私はへらへら笑った。



「昼食をとりながら話そう。
……和代さん、昼食をお願いします。」

「はい、すぐに…」

台所から女性の声がした。
え、もしかして、お手伝いさん的な…?



しばらくすると、ワゴンを押しながら、中年の女性が現れた。
ワゴンの上には、美味しそうな料理やフルーツが載っている。



(わぉ~!)



まさにトレンディドラマに出て来るような昼食だ。
あ!確か、あれはスムージーとかいうやつでは…?
あのたまごはエッグなんとかってやつだ。
初めて見るおしゃれな料理に、私の目は釘付けになってしまった。