「あーちゃん?泣いてるの?」

俯いていたら、上から翼の声が聞こえた。

「え?」

「え?じゃなくて、あーちゃん泣いてるよ?どーしたの。」

ほんとだ。涙が出てきてる。泣き止もうとすればするほど涙は出てくる。

「…。ごめん。わたしさ、わたしもさ失恋したんだよね。それ思い出しちゃって。」

「あーちゃんも失恋したの?ごめん。僕そんな時に来て…。」

「ううん。大丈夫。とりあえず、チョコでも食べよっか!失恋記念日ってことで。」
笑っていうと、翼は少し困った顔でうなずいた。