「ちょっと二人とも屋上きてよ。永人も」
昼休み。
日奈子と明日汰を誘って、お弁当を持って立ち上がる。
「やっときたー!この時間!」
朝からずっと人のことをチラチラ見て気にしていた日奈子は、スキップしながら歩いてる。
「朝からずっとウワサすげぇけど、永人はあとから話すの一点張りだし」
明日汰はなんだかふくれっ面。
でも、あたしが気にしてるのは日奈子。
日奈子は少なくとも、永人のこと気に入ってたし。
いけら嘘の恋人だからっていい気分にはならないんじゃないだろうか。
「日奈子……」
屋上に向かう階段でそっと日奈子の制服の裾を引っ張る。
「ん?」
優しく微笑んでくれる日奈子。
この微笑みをあたしはなくしたくない。
ずっとあたしに微笑み続けてほしい。
始業式のときに日奈子は言ってくれた。
『あたしが好きになった人が千花に告白したとしてもあたしは千花から離れない。嫌いになんかならないから』
昼休み。
日奈子と明日汰を誘って、お弁当を持って立ち上がる。
「やっときたー!この時間!」
朝からずっと人のことをチラチラ見て気にしていた日奈子は、スキップしながら歩いてる。
「朝からずっとウワサすげぇけど、永人はあとから話すの一点張りだし」
明日汰はなんだかふくれっ面。
でも、あたしが気にしてるのは日奈子。
日奈子は少なくとも、永人のこと気に入ってたし。
いけら嘘の恋人だからっていい気分にはならないんじゃないだろうか。
「日奈子……」
屋上に向かう階段でそっと日奈子の制服の裾を引っ張る。
「ん?」
優しく微笑んでくれる日奈子。
この微笑みをあたしはなくしたくない。
ずっとあたしに微笑み続けてほしい。
始業式のときに日奈子は言ってくれた。
『あたしが好きになった人が千花に告白したとしてもあたしは千花から離れない。嫌いになんかならないから』