サッカー部のみんなで病院に来た。
颯斗のお母さんは病室にいなかった。
ガラガラ
「颯斗、入るよ」
なるべく明るい声で言った。
「おぉ。今日は早かったんだな」
時刻は午後4時。
いつもならまだ学校で練習してる時間。
「うん。テストだったし、練習早く終わったから」
「そっか。で、外にいるの誰?なんか声がするけど」
ドクッ
私はこの時、もの凄く嫌な予感がした。
悲しいことにこの嫌な予感は当たっていた。
「あ、うん。今日はサッカー部のみんなも連れて来たんだ。入って良いよ」
私の声で、サッカー部のみんなも病室に入った。
颯斗はみんなを見ても表情を変えなかった。
ま、まさか……
「颯斗、お前学校来いよ。お前がいないと練習つまんないよ」
キョトンとしてる颯斗に、部長はいつもの口調で言った。
嫌だ。
颯斗、どうか私が予想してること言わないで。
「優杏……
この人たち、誰?」