「記憶が……」 「死ぬって、あいつ後どれくらい生きられるんだ?」 「分かりません。でも、もうそんなに長くは生きられないと思います」 「そんな……」 颯斗の病気を知って、みんな戸惑いが隠せないみたいだ。 病気のことを初めて知った時の私みたいに。 「優杏は、ずっと颯斗くんのことを?」 「うん。一週間前からずっと通ってる」 「どうして、 どうしてそんなに辛いこと言ってくれなかったの?」 「え?」