「ありがと、優杏」 ドキッ 「キャー!」 颯斗が私の頭を撫でて、女子の歓声は煩くなるばかり。 でも、今だけは私もあの子たちと同じだ。 頭を撫でられて顔がたこみたいに赤くなっているから。 「優杏、俺もタオル!」 「あ、ごめん」 颯斗に真っ赤な顔を見られないように、春馬の言葉を合図にしてもう1枚タオルを取りに行った。 こんな顔、颯斗に見られたくないよ。