私がそう言うと、颯斗は驚いたように目を見開いた。 それに気づかないフリをして、私は話を続けた。 「どうして、辞めたの? 昨日まで普通に練習していたよね? もしかして、昨日倒れたことと何か関係……」 「飽きた」 「え?」 私の声を遮るように、颯斗は冷たく言い放った。 まるで別人のように。