十分ほどしてようやく救急車が来て、救急隊員が颯斗をストレッチャーに乗せて救急車まで運んでくれた。
























さっき拾ったタクシーの運転手が、私や颯斗の荷物を持って救急車の中へ運んでくれた。





















「ありがとうございます!」























そのタクシーの運転手にお礼を言って、救急車に乗った。


























うなされる颯斗の手を、ただ強く握った。



























死なない、よね?
























さっき約束したばかりだもんね。

























遠い所に連れて行くって、約束したもんね。



























泣きながら、颯斗の手を握って必死に祈っていた。


























私にはそれしか出来ない。