「先生。俺からもお願いします。大河部長にこのまま試合を続けさせてあげてください。部長と試合がしたいです」
「春馬……。お前らっ」
春馬にならって、私を含むみんなで先生に頭を下げた。
周りの視線なんてまったく考えてなかった。
「分かったよ。お前ら、本当に颯斗が好きなんだな。よし、颯斗のためにも、この試合絶対勝ってこい。大河、無理はするなよ。痛いと思ったらすぐ近くにいる仲間にパスするんだ。良いな?」
「はい!」
先生の許しを得て、私たちはベンチに戻り春馬たちはピッチに散らばった。
ベンチに戻る途中で、審判の人に「どうしましたか?」と聞かれたけど、先生は「何も無いですよ」と適当に誤魔化してた。