そういえば先生にはまだ言ってなかったな。
颯斗の病院にお見舞いに行ってること。
先生も颯斗のお見舞いに行ってるみたいだけど、奇跡的に病院では先生には会わなかったんだよね。
「はい。先生、このケガは治る。でも、颯斗の病気は治らないんです。だから、俺たちは颯斗の分まで頑張らなくちゃいけないんです。颯斗がいなくても、全国に行けるということを証明しなくちゃいけないんです。それが、今俺たちに出来る唯一のことだから」
大河先輩は真っ直ぐな目で言った。
颯斗のために、頑張るんだと。
どんなケガをしようと、それを我慢してでも試合に勝ってみせると。