翌日。




颯斗の病気が進行し遂に記憶がなくなってしまったことを、サッカー部のみんなに話した。







でも、乃亜ちゃんのことは言えなかった。









「じゃあ、俺今日病院行ったらまた誰って言われるんですね」









今日お見舞いの当番になってる1年の子が悲しそうな顔をして言った。







きっと、初めて颯斗のお見舞いに行った時のことを思い出してたんだろう。









あの時のみんなはとても辛そうな顔をしてた。








今ならみんなの気持ちが分かるかもしれない。










忘れられる苦しみを。