「え?っていうか誰?颯斗くんのお友達?」







「だったら何?あんたに言う必要ないよね?」








春馬、なんか乃亜さんに冷たくない!?








「それもそうだね。私、姫川乃亜。よろしくね!」







乃亜さんは、私に手を伸ばしてきた。









えっと、握手したいってことなのかな?








「あ、私は潮田優杏です」









伸ばされた乃亜さんの手を握ろうとしたら、春馬がそれを制した。









「あんたと仲良くなるつもりはない。今後一切、優杏ちゃんにも、颯斗にも近づかないで」








後ろから見てても怖い顔をしてるって分かるくらい、春馬は冷たい声で乃亜さんに言った。









「なんか私ずいぶん嫌われてるみたいだね。優杏ちゃんって言うんだね、私は乃亜で良いから。じゃあね!」








乃亜さん……じゃなくて乃亜ちゃんは、足早に自分の病室に戻って行った。








「優杏ちゃん、あの子には気を付けた方が良いよ」









「どうして?」









春馬はどうして乃亜ちゃんを嫌ってるんだろう。







普通に良い子だと思うけど。











「優杏ちゃん、危機感なさすぎ。とりあえずあの子には本当に気を付けて」







「う、うん」







春馬の言葉の意味が全然理解出来なかったけど、とりあえず頷いておいた。