佐藤さんは2時間程度滞在して、お昼前には帰るのがお決まりとなっている。この日も、そのお決まり通り11時前には帰ってしまった。
そうなると、奥様方も「まぁ、そろそろお暇いたしましょうか」などと区切りをつけて、キャッキャと楽しそうにお店を出るのだ。
これもお決まりである。
朝組の方が帰られると、今度はランチの時間だ。お昼時は数は少ないがカップルもよく訪れる。そして、おやつの時間までお客さんは絶えずいる。
夕方をすぎてやっと落ち着いてくるという感じだ。
初めは忙しさにあたふたしたが、今はどっしり構えていられるようになった。
暇になったら、店長と世間話などをしてのほほんと過ごす。お客さんがいても、お客さんはお客さん、店員は店員という感じでそれぞれで好きなことをしているスタンスだから、働く側としても気持ちが軽い。
そんなところがアットホームな雰囲気を作るのかもしれないと思った。