それでも流は、なんとか下半身に力を入れ、フラフラの状態でも立ち続ける。
「もう...やめて...」
ろうそくの火だって消せない、そんな程度の震え声が不安を乗せて口から溢れる。
どうして。
流......あなたはどうして、そんなに頑張れるの?
私のせいで、本領を発揮出来ずに、しかもやられたい放題なんて......
そんなの、流らしくない。
いっそ私のことなんか、捨ててしまえば
流は傷つかなくて済むの?
私に力がないから
女だから......
護られるのはいつだって私じゃん。
私は、流の何を護ってあげたっていうの?
こんなのって...あんまりだ。
無力な自分に腹が立つ。
ウジウジしてる自分が嫌いだった。
誰かに依存しないと生きていけない、弱い自分が今でも嫌い。
だけど。
そんな悩み、流が傷つくことに比べたら
ちっぽけじゃんか。
私は何に怯えているの...?
こんな奴らの好きにさせてはいけない。
今度は私が...流を護る番だから。