「圭、これ。」
流は自分の身長より少し低い、積まれている段ボールの上に置いてある学校用の鞄を手に取り。
その中から取り出したのは、『夜季』の文字がどデカく書いてある特攻服だった。
綺麗に畳まれてある特攻服を、流は圭の胸に押し付ける。
「ほんとに...辞めちまうんだな」
まつ毛を伏せ、切なげな表情で、押し付けられた特攻服を大事そうに受け取る圭に。
なんだか可哀想だと。情が湧くのも無理はない。
友達としての関係は終わらないけど。
仲間としてはサヨナラなんだね、流と圭。
「俺より、お前の方が似合ってるよ、圭。」
「バカ言うな。お前が夜季の総長だったことに変わりはねーんだから」