『…最近ハッキング面倒くさくなっちゃったからな。』
「腕鈍ってるかもよ。」
『それでも別にいい。』
「…灯さんってサバサバしてるよね。」
『…そうかな。割と普通だと思うケド。』
「ま、困ったことがあれば何でも聞いて。俺なら力になれるからサ。」
『ありがと。じゃあまた来るね。』
「喧嘩は程々にね。」
『…情報早いなあ。今日はもうしないよ。』
「あ、あと、今日もしかしたら族に遭遇するかも。」
『…避ける。』
「それが一番良い選択だネ。」
ルカさんのBARを出るとすぐに、バイクの音が聞こえた。
『…ルカさんの言う通り。乗り回してる。』
大分集団でバイクを乗り回してる音がする。正直、言おう。凄い迷惑。
『…こういう場合は早く帰ろう。帰ってシロとクロと寝よう。』
次第に近くなるバイクの音を無視して、足早にその場を去った。