ガチャ



『ただいま…』



トテトテと走ってくる二匹の子猫。ちょっと帰ってくるのが遅かったのを気付いたのか、しばらく離れなかった。



〜♪



ふと、私の仕事用のケータイがなった。滅多に鳴らないケータイが、何故か今日鳴った。



『もしもし。』



「ああ、灯さん?」



『…ルカさん、どうしたの。仕事用のケータイは珍しいね。』



「とある情報を聞いたんだけど、青龍の姫になったってホント?」



『ブフッ』



思わず飲んでいたいちごみるくを吹いてしまった。勿体ない…と思いながらも訂正をする。



『…まだなってないから。』



「まだってことはいずれってこと?」



『…知らない。』



「んー、ま、関わっちゃった以上、色々と気をつけてね。今多分、灯さんのこと調べてると思うから。」



『…もしかして、Aハッカーになった何人かって…』



「含まれてるよ。柳里緒って子。」



『…調べといた方が、いいのかな。』



「んや、まだいいんじゃない?不穏な空気とか、もうすぐ危険なことが起きそうって思ったら、調べた方がいいと思うけど。」



『…ルカさんが言うなら、調べない。』



「どっちにしろ明日溜まり場連れてかれて説明されると思うけどネ。」



『……とりあえず、もう寝る。』



「そー?じゃー、またね。あ、ちゃんと店にも来てよね。あと…」



『まだ何かあるの。』



「…いつでも俺は味方ってこと、覚えておいて。」



『…わかってるよ。ありがと。』



「んじゃ、ばいばーい。」



ピッ



『…会話がカップルのようだ…。』



とは人前では絶対に言えない。うん。言えないな。