『…大丈夫って言ったのに。』
「ダメだ。しばらく迎えに来る。」
『いらない。』
「…問答無用だ。」
『…それじゃあ私はしばらく学校に行かない。引きこもる。』
「それが一番安心だな。」
『……学校は、行くけど、来なくていい。』
「…それは無理だ。既にもう顔を見られてるだろ、俺たちが助けたとき。」
『…抹殺…』
「大丈夫だ。手を出さないように指示出す。」
…何でもお見通しなのか、それともエスパーなのか…。
『…いちごみるく…』
「補充する。」
『…貴方の目は、地?それともコンタクト?』
「…気付いてたか。」
今の彼の目の色は黒になっているが、よく見ると周りに薄い膜がある。気付かない人もいるだろう。
「俺のこの色は青。色の濃さは俺の方が濃いけど、お前と一緒だ。」
カラーコンタクトを外すと、綺麗な深海の色をしていた。
『…キレイ。』
素直にこの言葉が出ていた。
一瞬驚いた顔をしたけど、すぐに無表情になり、
「そうか。」
とだけ言って黙った。
バタン
『ありがとう。』
「…本当は家の前が良かった。」
『来ないで。絶対に来ないで。』
家の前はさすがに嫌だったから、徒歩一分もしないような距離のコンビニで止まってもらった。
「明日、来る。」
『…来なくていい。』
「…絶対に来る。」
そのまま車は発進していった。