「はいはい持ってきたで。…なんかキングめっちゃ機嫌ええな。」
…この人機嫌いいのか。無表情過ぎて全然分からなかった(人のこと言えない)。
「ほら、お茶。キングはコーヒーやろ。」
「ああ。」
「…んじゃ、自己紹介しましょか。俺は柳里緒ヤナギリオ。気軽に里緒でええよ。ほな、キング。」
「…一ノ瀬蒼イチノセアオイ。俺も蒼で良い。」
「んじゃ、次はアンタや。アンタの名前は?」
『…二宮灯ニノミヤアカリ…。』
「…灯か。いい名前やな。」
『…キングって…?』
「ああ、なんで蒼がキングって呼ばれてるんか知りたいんやな。…蒼は、この青龍っちゅー族のキングで、四龍連合のキングでもあるんや。」
ここ…もしかして青龍の溜まり場…ってことか。
「…まあでも、四龍連合はほぼ解散状態やけどな。一応、蒼がキングっちゅーわけや。」
『……そう…。』
「灯。」
『…何…?』
「灯、お前を俺の保護下にする。」
『…えっ』
保護下…?保護下…保護下…?え?
「…ちょ、キング、それって…」
「…灯は色々と巻き込まれやすいタイプだ。独特の雰囲気がある。」
『…今日のことは滅多に起きないよ。偶然が重なっただけだから。』
「…保護下ってことは灯をこの青龍の姫にするってことやで。みんなの了承…は大丈夫か。みんな気に入りそうやし。」
『えっ』