ハッと目が覚めた。
「え？どこ？」
しかし、目が覚めると自分の部屋ではなかった。
とても豪華な内装の部屋。どこかアラビアンな雰囲気漂うアンティークな小物がおいてあった。
ベットから降りて、窓の外をみてみた。
窓からは大きな町の向こうに砂漠が見えた。
「やっと起きたんだな。」
ふと、声がした方を見ると彫りの深い綺麗な顔の男の人が立っていた。
「あなたはだれですか？」
「俺はの名前はシン。そしてここは砂漠の国。」
「砂漠の国？」
「お前は誰だ？どこから来たんだ？」
「わたしは、藤井 蘭です。日本という国から来ました。」
「ニホン？聞いたことがない。」
聞いたことがない？そんなはずはない。それならなぜ言葉が通じるのか、頭のなかがごちゃごちゃで悩んでいるわたしを見てシンが言った。
「きっとお前は鍵に呼ばれて来たんだ。」
「鍵？」
蘭はハッとした。確かクローゼットで見つけた綺麗な箱の中の鍵のことだ。
「鍵ならしってるけど、なんの関係があるの？」