「ねぇ、君!俺さあそこらへんに鍵落としちゃって…探してくんない?」



鍵?



「大変じゃないですか!?探しますよ」
「ありがとう」



家に帰れなくなっちゃう



「どこら辺ですか?」
「こっちこっち」


遊園地にもこんなひとけの少ない場所あるんだ



「ないですね…」



ぎゅっ



え?



なんで今抱きつかれてるの



「あの!離して」
「はぁはぁ…」



気持ち悪い



「鍵はあるよ」
「え?」
「今から2人でどっか行こうか」




やだ…



「ねぇ…こそこそなにしてんの?」
「川口君…」
「なんだお前!」
「俺の彼女なんだけど。で、なにしてんの?」
「くそ!!」



川口君の顔が怖い



「何やってんだよ!!」
「鍵ないって言われて」
「怪しすぎだろ!!」
「ごめんなさ…い」
「あっごめん…泣かせた。」



抱きついてくれた



さっきとは全く違う



汗だく…息荒い



探してくれたんだ



「うっ…怖かった」
「よしよし」



安心する