「ねぇ、猫宮さん、今から何をするの?」
「え?あ、未音ちゃんの紹介をするんだよ。」
「………あたしの?」
仲間でも何でも無いのに……。
何で?
「今はまだ仲間じゃないけど、いつか仲間になるかもしれないし、これからも倉庫に来るからだよ!」
「……そっか。」
猫宮さんはまだ理解していないの?
賭けの勝敗が決まったら、あたし達はもう関わることは無いんだよ?
仲間になんか……なれるわけ無いんだよ。
それにね、猫宮さん、あたしは龍華の仲間になる気なんて、サラサラ無いから。
あたし達は敵だからね?
少しぐらい分かってよ。
「お前ら、今日は紹介したいやつがいる!……静かに聞けよ。」
宇津見さんの言葉が終わったのと同時に猫宮さんに軽く背中を押される。
「え……?」
少し驚いて後ろを見ると、口パクで『前』と言っているように見えた。