そう、まだ始まったばかり。


猫宮さん、これから一ヶ月、宜しくね?






「さて、と……。」


学校が終わって家に帰って来たら、すぐに自分の部屋の机に向かう。


鞄を放り投げて、少しだけ度の入っている眼鏡をかける。


そして、胸元より少し下らへんまでのびている色素の薄い髪を高めの位置で結ぶ。


それから自分用のパソコンを起動させて、あることを調べる。


「ふーん……。龍華の人数は三百人弱なんだ。結構少ないなぁ。」


そう、今あたしが調べているのは龍華の事。


賭けで一番大事なのは、相手をよく知ること。それだけで少しは勝負の勝敗が決まる。


今までの人達は普通の人達が多かったから、ハッキングとかは勿論出来ない。だから、当然あたしのほうが有利だった。


だけど今回は暴走族。しかも全国No.1。


勿論ハッキングはしてくるだろう。


だから偽の情報を載せといた。