「えー、ではでは、発案者のプランを聞きたいと思います。どうぞ。」

学級委員が発言権を尚也に与える。尚也は黒板の前まで進んで、教室の見取り図を描く。

「えーと、ミニ縁日っていうのは教室内でお祭りの屋台をいくつか出す的なやつです。ここでは、わたあめ。こっちでは、水風船。とか、おみくじなんかも置いてみるのもいいかも。」

尚也の考えにみんなが賛同する。

「尚也君、教室の内装はどうするんだい?」

博士とあだ名される三鴨が尚也に問いかける。尚也はうーん、と少しうなってから口を開く。

「内装は皆で話し合って決めよう。小道具とか祭りの雰囲気とか、いろんな人の意見あったほうがいいと思うし。」

その言葉に、担任の杉山も満足のようだった。
杉山は次の時間も文化祭の準備にあてがわれているからと、残りの十分を近くの人と話し合う時間にした。
彼が教室から出ていくと、それぞれ仲のいい人のもとへ話に行った。