プルル..プルル..
「ん??...」
部屋に鳴り響く携帯音
「こんな朝はやくから誰だよ...」
眠い目をこすりながら
画面を見ると
見知らぬ番号が表示されていた
「...??もしもし」
疑問にも思ったが
ずっとなり続けられても困ると思い
電話に出た
「もしもし!!高嶺くんですか??!!」
「は??」
急に俺の名前を呼んだ
この高い声は誰なんだ??
「私、今日から高嶺くんと同じ
高校に通います!!」
今日??
あ、そっか今日は新入生が
入ってくる日。
いやいや、そういう問題ではなく。
「あの〜、どちら様ですか??」
「あ!!名乗りもしないでごめんなさい!
私、橋本一華と申します!
高嶺くんが好きな16歳です!」
「...。」
いやいや待てよ??
俺は一華なんて女知らないし、
なに急に告白されてるの?俺。
「 俺、一華ちゃんって子知らないんだよね。
ごめんね」
そう言って電話を切った..。
電話を切った後
目が覚めてしまい、起きて学校に行くことにした
いつもは遅刻などまともに
学校に行くことはなかった。
「はぁ〜、変な目覚め。」
そう言って、部屋の扉を開けた
キィーーーー
扉を開けると見慣れた場所。
しかしそこには冷たい空気。
俺の家は誰がどう見たって
でっかいお屋敷。大豪邸だ。
けど見た目だけ煌びやかで
中身がこんなに閑散にしてるなんて、
「ふっ。」
鼻で笑っちまう。
俺の両親は、仕事だなんだって
家には寄り付かなかった。
お手伝いさんが居たって
なにも変わりはしなかった。
そんな代わり映えのしない毎日に
突然飛び込んできた、変な女。
ちょっとは興味がある、が
まぁいつもの追っかけだろうと
変な余裕があった。
俺は別に見た目は悪くないと思う。
身長だって180㎝あるし
顔だったそこら辺の男より整ってる。
なによりそれを裏付けるのは周りの女だ。
俺の周りでキャーキャーぴーぴー
四六時中騒いでいる、
中身を見ようともしない、バカな女ばっか
俺は苦手だ。
身支度が終わり
学校へ向かうと、
「高嶺!よぉ!」
そこにはずっとつるんでる
小林 龍馬 .Koba yashi.Ryuuma
がいた。
「高嶺〜〜俺たちまた同じクラスだぜ??
運命感じちゃうよな〜〜!」
「本当だな。」
「なんだよ高嶺〜〜今日も冷たいなっ
てか!今日珍しくね!?
朝から高嶺を見れるなんて!」
いちいちうるさいこの男を
どうにかしてもらいたい。
「まぁな、今日はなんか朝起こされて。」
「とうとう高嶺にも女ができたか?」
「ちげーよ。」
そんな話をしながら教室に着いた。
ガヤガヤしているクラス
「え!高嶺くんと同じクラスだって!!!」
「やばい嬉しすぎる!!」
「ねぇやばい!!!!興奮する!!」
これだから学校は行きたくないんだよ。
静かになれやしない
こういう女が1番嫌いだよ。
「あの〜〜...。 佐伯高嶺くんは
いらっしゃいますか??」
一瞬でシーンとなる教室
え??俺??
そしてザワザワとしだす教室
「何あの子かわいくない?」
「高嶺くん狙いなわけ??」
「けど、学年にあんな子いたっけ」