放課後になった。
私は指定された時間ぴったりに図書室へ向かった。
「失礼しまーす…」
ドアノブに手をかけ、図書室に入るとすでに彼は来ていた。
司書室からはちょうど図書室司書の方が出てきた。
「あら、揃ったわね。じゃあ、ここにある本を元の場所に返却しておいてね。返却場所については委員会で話をしていたわよね?」
その話については委員会の序盤で話していたはずなので、私もわかっている。
「委員長が教えてくださいました」
「じゃあ説明しなくて済むわね。あ、それと、そこに積んである本は全部新本だから、そこのファイルに著名と題名をつけておいてね。じゃあ、私は会議があるからいなくなるけど、あなたたちなら大丈夫そうね」
そう言って司書の方は図書室を出た。