キーンコーンカーンコーン・・・。
お昼休みに、里沙が図書委員の委員長に呼び出しをされていた。
「菜乃花ぁー!」
里沙は戻って来るなり私を呼んだ。
「どうしたの?」
里沙は私の前に来て、手を合わせた。
「ごめんっ!今日の放課後、私と菜乃花が図書当番入ったんだけどさ、私部活に行かなきゃ…!」
里沙は小学校の頃からバスケットボールをしていて、高校になってもずっと続けているんだ。
「あー、いいよ!1人で行って来るよ!」
「ごめんね、菜乃花。鍵当番が当たってなきゃ行ってたんだけどな・・。先輩、待たせると怖いからさ・・」
確かに・・。この前、バスケ部の先輩とすれ違った時にすごい威圧感を感じたもん。
「全然大丈夫!部活頑張ってね!」
「うん!ありがと!また試合の日がわかったら連絡するね!観に来てよね!」
里沙は短い髪を揺らしながらガッツポーズをした。