そして時間はあっという間に過ぎ、放課後になった。



「あ、今日はそうだったね!私の話もお兄ちゃんにしといてよ!じゃあ、また明日!」

里沙とは玄関で別れた。




途中まで里沙と帰りたかったけど、ちょうどおつかいを頼まれているんだとか。



なので、私は1人で帰路をたどることにした。




私と里沙が住む舞矢町は高校がある町の最寄駅から3駅離れたところにある。


だから、もちろん電車通学になるわけなのです。



「あ。」

思わず小さな声を上げてしまった。


なぜなら、手前にある改札に彼の姿が見えたから。