「さっ!帰るかっ!」

「うんっ♪」


私たちは手を繋ぎながら帰る。



「先輩?」

「んぁ?」


「これからも…ずーっと一緒だよね?」

私は時々とてつもなく不安になる。


「どした急に?」

「ちょっと心配になって…」


「あったりめぇーだろっ!心配すんなっ!」


あっ…まただ…。

私の頭をなでてくれる先輩の手はいつも暖かい。


この暖かい手にいつも安心感をもらえる。



「あのさっ…」

「ん?」

急に先輩の表情が変わった。



「就職すんだよな。俺。」

「うん。」

「で…就職先…」


「遠いところになっちゃうの…?」

「実は……」

「な…に?」

不安になる…先輩が遠くに行っちゃうの…?