校内放送を聞いた南は、急に慌ただしくなって立ち上がり職員室に向かおうとした。


えっ…って思ったが、そんな事言えず…

「何か…わりぃな。」

俺はつい謝ってしまった。


南の頭にはハテナ?が浮いているようにも見える。


「うぅん、逆に助かったぐらいだよっ!ありがとねっ。じゃっ!!」

…お礼言われた。


俺、お礼言われるようなことしたか…?

でも、南のこういう優しさが結構好きだ。



俺は職員室に入っていく南を姿が無くなるまで見ていた。


はぁ~…

俺…やべぇ。もう少し長く一緒に居たら口が勝手に言いそうだな。



“好きだ”……って。


ん~やべぇな…気をつけねぇーと…


そんなことを考えていると職員室のドアが開く音がした。