そして、少し駆け足でドアに向かう。
ドアを半分だけ開けて母からお盆を預かる。
「ケーキを買ってきたから慶太くんと食べなさい。」
「…はい。」
「あら?どうしたの?元気ないんじゃない?」
「…いや…何でもないから。ありがとう。」
私は思ってる以上にショックを受けているみたいだった。
母はドアから部屋の中を覗き込み、
「ごゆっくり♪うふっ」
って意味深な笑みを浮かべながら言い捨て下に降りて行った。
「ごめんね…何か。」
「お前のお母さん、面白いな♪やっぱお前に似てるわ。はははっ」
って笑いながらケーキを頬張る先輩。
「…にっ似てないよっ!!!」
私はなぜか必死になっていた。
ちょっとそんな自分が恥ずかしくなり、俯いた。
そして、ふと顔を上げると…