“プルループルループルルー”

コールが鳴り始める。


それと同時に私の鼓動も早くなる…。


“プルループルループルルー”

『未来っ!!』

2回目のコールで先輩は勢いよく電話に出た。


「はい、さっきはいきなり切ってごめんなさい。」

『どうした?何があった?』

「あ…いや…」

『俺には話せないことか?』

「いや…そういう訳じゃないんですけど…実は、昨日泣きすぎて目が腫れちゃって…会えるような顔じゃないんですよ…」

『はははっ!!そんなことかよっ!!!心配して損したわっ!!』

「…えっ!?そんな笑わなくても…」

『あっ!!わりぃーわりぃー!!だって泣いて目が腫れてるからって俺が冷めたりする訳ねぇーだろ?俺は、お前に対してそんな簡単に冷めるほどの愛じゃねぇーから!!』

「ははっ!!ありがとう。楽になれたっ!!!」

『そっか、さっきと全然違って活き活きした声聞けてよかったわっ!!俺、放課後寄るから!』

「はい、私も先輩の顔が早く見たいです♪」

私はよかったと思う、先輩にこんな極端な話をしただけなのに、こんな幸せなこと聞けるなんて…。