「未来…?もういいの?」

「うん、お腹いっぱいだから。」

「おにぎり握ろうか?」

「うぅん。大丈夫。」


私はそう言いながらリビングを出た。



“ガチャッ”

扉を閉める音が私のため息をかき消してくれた。


昨日からため息しか出ない。

立ち直らなきゃ…真央の幸せを願ってあげなきゃいけないもんね…。


“ヴゥーヴゥーヴゥー”

自分の部屋に戻ろうとした時、私のポケットの中で激しく動く携帯。


画面を開こうとした時、電話が鳴った。

着信名は-秀二先輩-


出ようか迷った。

なぜ電話が来てるのかだいたい予想はついているから…。


でも、出ない訳にも行かず…ゆっくりボタンに指を伸ばす。