「未…来?」

「…………。」

「どした?」

私は気づけば先輩を抱きしめながら自分の感情を押し殺そうと必死だった。


「どうした?」

先輩が心配顔で言ってきた。


「…ごめんね。」

「え?何で未来が謝ってんの?」

「いや…胸元汚した…」

「あぁ、全然いいって」

そう言って先輩は優しく私の頭を撫でてくれた。


私は気づけば先輩の胸の中で泣いていたんだ。


「…もう大丈夫か?」

数分経ってそう言った先輩。


大丈夫じゃない。でも、先輩に心配かけるわけもいかない。

どうしようか迷ったけど、私は

「大丈夫です、ありがとう。」とだけ答えた。


大丈夫…?私…真央がいなくなっても大丈夫なの…?

いなくなるって…私…。


いつだって会えるじゃん。

毎日会えなくなるってだけでしょ…?