“カタンッ”

イスを動かす音がしたのと同時に真央が頭を上げた。


「真央…?どうしたの?」

「あぁ…どうしたんだよ?」

「あ…あのね…まじめに聞いてほしいんだけど…」

「うん(あぁ)」

私と先輩は息をそろえて返事をした。



「あのさ・・・実はね…」

真央は重たい口を一生懸命開きながら話しをはじめた。



「に…妊娠してたの…」

「はっ!?」

先輩は驚いて思わず大声で反応した。


「だから…妊娠してたの…」

「いつわかったっ!?」

「この前…」

「この前っていつだよっ!!」

「1週間ぐらい前…」

「誰の子だ!?」

「も…もちろん慶太だよ!!」

「お前ら…何やってんだよ…」

「だって…愛されてるって証拠がほしかったんだもん…」

「おまっ!!」

先輩は怒鳴ろうとしたけどやめた。


「未来も何か言えよ!!」

先輩は私の方を振り向いて怒鳴った。