「何か…怒ってない?」


「…別に。」


嘘だ…、少し間があった。


嘘だよね?怒ってるよね?

先輩、嘘つくとき頭かく癖あるんだよ?


わかってる…?



「お前こそ、俺に隠してることねぇのか?」


「隠してること…?」

「あぁ、何かあったんじゃねーの?」



もしかして…告白された時…

見てたのかな…?


見てた…の…かな?



聞いてみる…しかないよね…?



「聞いてっかぁー?」


「あっ!うんっ…。あのさっ…」

「あぁ。」


「この前、放課後、私のクラスに来てた…?」


私は恐る恐る先輩の目を見てみた。


その表情は少し緩くなっていた気がした。



「あぁ…実は見てた。」


そう言って先輩は少し俯いた。



「すべてを話してほしい…」

と、言葉を続けた。




やっぱり見てたんだね…

すべてを…彼氏だもんね。


愛してくれてるからこそ、

全部を聞きたいんだもんね…。



私、勘違いしてた。

嫌われるかもしれないって…。