こらえていた涙がまた溢れてきた。



『わりぃ…今日、会う気分じゃねぇ。』

…え…??


今…何て言った?

何かよく聞き取れなかった…。


もう1回言ってよ?


『おい?聞いてんのかよ?』

「あ…うん。わかった。ごめんね。」


『あぁ。わりぃな。じゃ…』


先輩はそう言って電話を一方的に切ってしまった。



「ばいばい…」

届かない声を私は携帯を耳に当てたまま言っていた。



先輩…何かあった?


ねぇ…なんでそんな不機嫌なの…?

私、何かしたっけ…?


ねぇ…?怖いよ…。




先輩…会いたいよ…。

今日は特に…特に会いたいよぉ…。