「未来…?聞いてるか?」

俺が未来に問いかけても腕の中に居る未来は、何も反応しなかった。



「おいっ!未来っ!」

無反応な未来に必死に声を掛ける。


「えっ!?あっ!?ごめんっ!!!」


驚いた表情をした未来が返事をした。


「いや…いいけど、聞いてた?」




「…うん、私こそごめん…」

「え…?」

何で南が謝んだ…?


何も悪いことしてないぜ?


「私…直哉にいい答えは出せない…」


そう言った南の目から静かに涙がこぼれた。


はっ!?

なっ…なっ…なんで泣いてんだよっ!?

「おいっ!何で泣いてんだよっ!いい答えなんて求めてねぇーよっ!俺はお前に気持ち伝えられただけで十分だってっ!だから泣くなよっ!」


俺は泣くな!っていうことしが出来ない…。


俺がもう1度抱きしめればこいつは確実に俺を嫌う。



嫌われることはしたくねぇ…。