「先輩っ♪」

「んぁ?」

相変わらず気の抜けた返事をする先輩。



でも、これがいとおしくて可愛い。


「真央のとこ、行こ?」

「あぁ。行こうぜ。」


私は先輩と手を繋ぎながら真央と慶太が同棲しているアパートへ向かった。



真央たちは実家に近いアパートを借りて住んでいる。


「やっと…真央の所行けるね。」

「だなぁー…最近忙しくて全然行けてなかったからなぁ。」

「赤ちゃん、真央に似てるのかな?」


「どうだろうなぁー、楽しみだなっ♪」

「うんっ!!」


そんな話しをしているとあっという間にアパートの前に着いていた。



―ピンポーンッ…


「はーい!」

わぁ…真央の声、久々聞いた。


忙しくて電話する暇がなく、ずっとメールのやりとりだったから。