というと、入坂のフルネームを聞いた瞬間に…… 激しい頭痛がしだした。 目眩に襲われ、立っているのもやっとなくらいだった。 「……どうした?」 私の様子が変なのに気づいたのだろう。 入坂は心配そうに私の顔を覗き込んだ。