ゆっくりと私から離れた雄大。
「いいか?よく聞け。
俺は咲良を忘れない。
咲良が何度記憶を無くそうが、俺のこと忘れようが、俺は何度でも咲良を好きになる自信しかない。
何度でも咲良を見つけてやる!
絶対見つけてやるから……!」
ああ、私はなんて幸せな人間なんだろう。
こんなにも、人から愛されている私。
その言葉だけで充分だった、満足だった。
もう、なんでもいいや。
何故か吹っ切れたような感覚に陥り、もう恐怖心は無くなっていた。
「さぁ、あの台の上に横になるんだ。」
私は雄大から離れて、白峰咲良のお父さんの指示に従った。
台に乗る前に、私は雄大を見て、
「バイバイ、雄大。心からあなたを愛してるから。」
と言い、心から笑った。
そして台の上に乗り、横になる。