ーーその日の帰り。
先生に雑用を頼まれていた私は、雑用を終わった後教室に鞄を取りに行った。
すると教室から話し声が聞こえてくる。
見るとそこには雄大と神崎がいた。
『………で、お前はどうなの?』
神崎が雄大にそう言った。
何がだろう、と思っていたら雄大が口を開く。
『俺も咲良が好きだ。
もう小学生からずっと。
でもまぁ片思いだし、向こうは俺のこと避けてるし嫌われてるみたいだから何もできねぇけどな。』
え………?
雄大が、私のこと好き……?
てことは両思い、なの?
雄大の言葉にただ驚くことしかできなかった私。
『ふうん…。
お前もてるからチャラいと思ってたけど違うみたいだな。
まぁ北条ももてるから気をつけろよ。
俺が北条奪っちゃうかもね?』
『………俺は、咲良が幸せならそれでいい。』
『へぇ、かっこいいこと言うね。』
雄大の言葉は私の心臓をうるさくさせた。
絶対今の私、顔赤い。