「……うん、覚えてるよ。智樹が私を助けてくれた時!」










「正解。
その日が俺と咲良の初めての出会い。」











「まさか同じクラスで隣の席の男子とは思わなかったよ。すごい偶然だね!」









本当にあの時はびっくりしたなぁ。









クラスに入って来た時のオーラの怖さ。










でも私は怖く感じなかった。
まぁ素っ気なくされたけど。








「………その初めての出会いが偶然じゃなしに必然だった、って言ったら?」









「えっ…?」












また予想外の言葉に驚いて固まる私。









あの出会いが必然?
どういうこと……?








「全部話すって言ったからな。
いきなり本題に入るけど、今から咲良に話す。」









え?
ここにきて本題に入るの?









混乱して、言葉が出ない。









「俺が話してる間、何も言わずに最後まで聞いてほしい。




……話してしまえば時間がないんだ。」










………時間がない?
その意味深な言葉に疑問をもったけど、真剣な智樹を見てただ頷くことしかできなかった。