ーーそのまま2人で門をでて、お互い自転車を押しながら帰っていた。
「………。」
「………。」
さっきから2人とも一言も喋らず、沈黙が続いている。
何て言えばいい?
覚悟ができたって、いきなり言えばいい?
どっちにしろ、私から言わないとダメだ。
そう思い、私は思い切って話しかけた。
「と、智樹!」
急に声を発したから智樹はびっくりしていた。
「………なんだ?」
「あの………、私、ね。
私……これから何があろうと入坂を好きでいる覚悟ができた。
だから………何を知っているのか私に教えてほしい、です。」
途中、うつむきそうになったけど必死にこらえて智樹を見つめる。
「………はははっ。」
すると突然智樹が笑い出した。
「えっ?」