「………悪いかよ。」
「いや、別にいいけど。
でもまさか智樹が本気で好きになるって思わないじゃない?」
……私が知ってる2人じゃない。
どうか夢ならば、今すぐ目覚めてほしいと心底願った。
「俺も思ってなかったよ。」
え………?
………確かに今、智樹は伶奈の言葉を認めた。
てことは、最初は私のこと好きじゃなかったの……?
信じたくない。
でも、本当のことなんだよね……。
「じゃあ本気で咲良のこと奪ってよね。」
「………。」
「ねぇ、聞いてる?」
「………なんで伶奈はそこまで咲良に執着するんだ?」
…………伶奈が私に執着してる?
そんなの嘘だ。
私が伶奈に頼ってばっかなんだから…。